気に入らん

 時が経てばいろんな物事は変わるのだと当たり前のように思っていたことを今一度感じることがあった。
 不器用な人間が魅力的に映るのは、その不器用さを抱えながらも局面をなんとか乗り切ろうとするときのぎこちなさにあるのだと思った。魅力的なものとそうでないものがあれば魅力的な方を選ぶ、あるいは選んだものが結果としてボクにとっては魅力的なものだった、どちらでもいい。
 それぞれが抱えているものの重さは他人には計り知れない。そのことをボクはよく知っていたはずなのにすっかり忘れていた。
 というのはたぶん嘘だ。