厳しさと優しさ

 厳しさと優しさについて考えている。
 悩みを抱えている人がいて、その理由を聞いたときに『そんなことで悩むのはおかしい』と簡単に思っちゃいけないのは人それぞれに抱えているものが違うのだから他人には計り知れない何かがそこにはあるのだろうし、だからボクには『そんなことで』と思えるようなことでもその人は本気で真剣に悩んでいるのかもしれないということと、でもそれじゃあすべての行動について無条件に肯定されるのかという狭間。
 『そんなことで』と思ったらボクはそう伝えるべきだと思うし、だからといってその人の悩みを尊重しないわけではなく、他人から見たときの『そんなことで』さもふまえた上で悩んで欲しいなと思ったりもする。結局はすべてが自分で解決しないといけないことなのだからどんなことで悩もうが勝手だといえばそうなのだけど、それでもそれが身近な人であれば手を貸したいと思うし、そのときやはりボクは『そんなことで』と言う言葉を一度は口にするだろう。『そんなことで』を最初と最後に口にして、でもその人に出来るだけ近づいて悩みの解消について一緒に考えてみる。
 出来るだけ近づくことと突き放すこと。一緒に考えてみようとすることと、『そんなことで』と口にすること。